やがて金木を過ぎ、芦野公園という踏切番の小屋くらいの小さい駅に着いて、金木の町長が東京からの帰りに上野で芦野公園の切符を求め、そんな駅は無いと言われ憤然として、 津軽鉄道の芦野公園を知らんかと言い、駅員に三十分も調べさせ、とうとう芦野公園の切符をせしめたという昔の逸事を思い出し、窓から首を出してその小さい駅を見ると、いましも久留米絣の着物に同じ布地のモンペをはいた若い娘さんが、大きい風呂敷包みを二つ両手 にさげて切符を口に咥えたまま改札口に走って来て、眼を軽くつぶって改札の美少年の駅員に顔をそっと差し出し、美少年も心得て、その真白い歯列の間にはさまれてある赤い切符に、まるで熟練の歯科医が前歯を抜くような手つきで、器用にぱちんと鋏を入れた。 |
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小説/「津軽」 作家/太宰治 | ||
芦野公園駅は、昭和5年10月4日に開通した。その後、新しい駅舎が建てられ旧駅舎となる。 |
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裸電球 | 当時使われていた電話 | プラットホームに続く階段 |
当時としては珍しい女駅長 「津軽鉄道応援写真集 Take it Slow」より |
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スタッフより | ||
芦野公園内にある「駅舎」で、「昭和の珈琲」・「金山焼自家焙煎コーヒー」をメインにその他の御飲み物・軽食をご用意しております。 |
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場所:芦野公園駅隣 |
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